ありここコラム #4  ~ 河村貴行 さん ~

人生の半分は旅

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 河村くんに初めて会ったのは、私が36歳のとき。
ヨガの仕事の面接に来た彼の目はキラキラ輝いていて、
履歴書には自転車北米大陸の旅とある。
私の好奇心だけで採用したところ、未経験の彼のレッスンはとびきりユニーク。
大地を感じて四股を踏んだり、ライオンになって吠えてみたり。
生徒さんから自然と笑いが出てくる素敵な時間だった。
彼はマイペース人間。だから魅力的。そんな河村くんの生き方をご紹介します。


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名前: 河村貴行
年齢: 32
国籍: 山口県
職業: ヨガインストラクター(兼アウトドアショップ店員)

Q1: 現在の生活にいたるまでの経緯は?
地元の大学で教育学部に在籍したが、
サイクリング部の活動に熱心で、
自転車で大学一年のときに日本海側を縦断、大学3年のときに太平洋岸を縦断した。

社会人2年目の2004年、4年付き合っていた彼女に振られた。
頭の中を真っ白になったその衝撃が「このままではいやだ、いけない!」と、
生きるエネルギーに変換されたのは、それまで夢だった自転車世界一周を実行しようと決めたときだった。

広島の小さな出版社で3年間、会社には内緒(笑)で書店営業しながら、
旅に向けて関連する本を買い集めていた。
2005年3月、社長・社員の皆に夢を応援され、会社を離れた。
2005年6月、アラスカのアンカレッジから出発。
出発当初の予定では一気に世界一周するつもりだったが、
道中で実に様々な価値観や生活をしている人々に出会う中で、僕の行動パターンは変わっていった。
僕は予定を全うするよりも、そのときその場所で人々との交流を楽しむことを優先するようになっていった。

アラスカのフェアバンクスでは3日ぐらいの予定が、あるおばあちゃんとの出会いによって家を建てる手伝いをしながら1ケ月滞在することになった。
カナダのヴァンクーヴァーアイランドでは暖かい家族とともにクリスマスや年越しを挟んで2カ月半の農場生活を過ごさせてもらった。
メキシコのアグアスカリエンテスでは日本食屋で手伝いをしながら、
ビザの更新までして現地の同世代と生活を楽しませてもらった。そんな人々とは今も交流がある。

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実は同じ時期にアラスカを出発して、
南米の最南端を目指して自転車で走っていた日本人に、フェアバンクスで何人か会って友達になった。
しかし、彼らはどんどん先に進んで南米最南端のウシュアイアに到達したり、南米での生活を楽しんでいた。僕はどんどん後れをとった。
彼らに比べて僕の旅は、GPS的には全然進まない期間だらけの旅になったが、その間に心の旅が豊潤にあった。
GPSには見えない心の経験する様々な景色の豊かさが僕の旅の特色だったと、今は振り返ることが出来る。
おかげで旅に出る前の自分に比べて、はるかに人との繋がりにOPENで自分に自信と安定感と軸を持って、生活が出来るようになった。

毎日に幸せと楽しみを見つける能力は出発前には信じられないほど向上。
旅の間、野宿:個人宅:宿の宿泊割合は1:1:1くらい。
基本的にその日、食料にありつけるところ、寝るところはわからない毎日。
その経験の積み重ねが、どんな状況やコミュニティーに飛び込んでも、あるいは状況が突然迫ってきても、適応し、幸せと楽しみを見つける能力となったと思う。

オレゴン州で出会った、船の遭難から帰還された方の言葉が僕の中に宿っている。
”I love my life.”

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自転車旅の行く先々の交差点で道を選び続けたように、楽しいことも、辛いことも、
人生を自分で選びとっているという実感があればこそ、と思う。
旅の終盤にセドナのヨガアシュラムでヨガティーチャートレーニングを受けた。
限られた英語力、かつ身体のカタイ僕でも楽しく充実し卒業でき、今も交流を続ける友達が出来た。
それはそれまでの自転車旅の体験が集大成として力となったから。

旅の途中で『ガンジー自伝』に出会い、僕は「自分に誠実に生きる」ことをテーマにしていた。
このヨガのトレーニングで、僕にとってのその具体的手段がヨガだと確信した。
こうして僕の旅は、アラスカのアンカレッジ~北極海~カナダ西部~アメリカ西部~メキシコのオアハカまでの自転車と、セドナでのヨガ、約2年9ヶ月に及んだ。

Q2: 日々の暮らしについて

帰国した2008年、ヨガインストラクターとして活動開始。
生まれて初めてヨガレッスン担当は、ありここさんが担当していたスタジオで。
多分彼女が旅好きだったから、採用してもらったと思う(笑)。
以後、スポーツクラブでも教え始め、
現在は東京、千葉、埼玉のスポーツクラブでヨガのクラスを担当。
さらに2010年8月に自身が主催するヨガスペース
Round the World Yoga Park(http://rwyp.p1.bindsite.jp)をopen!
少しずつこの場所を訪れてくださる方同士の新しく繋がっていく様子を見て、
喜びを感じ始めている。

Q3: 将来のプロジェクトは?
山口にヨガスタジオをopen! 65歳までに自転車世界一周を達成!

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Q4: 好きな本、映画、音楽。

音楽:  今は、『musicman』/Keisuke Kuwata。
      震災の日も、山口でチャリティヨガイベントをした時、
      石巻市へ支援物資を持って行ったときも、ばあちゃんが亡くなった日も、
      自分の誕生日も。原稿を書いている今日も。
      一生、思い出しては何度も聴き、僕に力を与えてくれるアルバムだと思う。

本:   『ガンジー自伝』 M.K.Gandhi
     『自転車地球放浪宿』 のぐちやすお
     『奇跡のリンゴ』 木村秋則

映画:  『GANDHI』 『ライフ・イズ・ビューティフル』 『玄牝-げんぴん』

アニメ: 『ふしぎの海のナディア』 『ルパン三世』

☆☆☆☆☆

  『希望は花のように』

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希望は花とおなじ

 どんな花も
 ぼくの心を揺する

  咲かせるまでの
  一こま一こま

   どの一こまも
   ぼくの心に届く

ほかでもない
その場所で

咲かせようと
必死な姿が
見えているから

    苦しそうなら
    教えてあげよう

    ぼくの心が
    動いたことを

      折れても
      枯れても

       ぼくの心が
       動いたことを

心を動かされたのが
伝わったら

その花はきっと
種を残すだろう

  希望も花のように
  そこにあるだけで

   見る者の心を
   咲かせるのだろう

 だれかの心を
 咲かせる
 希望になろう

+++++

 5年前の春、サンフランシスコで僕が詠んだ詩「夢は花のように」の
「夢」の部分を「希望」にかえて詠み直しました。
今の自分にはこうしたほうが力強くしっくりくる。
当時、緑の芝生に、道端に、ぽつんぽつんと咲いたたんぽぽを見て、心じんわり
して。

その頃に出会った人たちのこころと言葉も受けて詠んだものです。

誰かの心を
咲かせる
希望になろう。

2011/ 5 / 21 掲載

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ありここコラム #4  ~ 河村貴行 さん ~」への1件のフィードバック

  1. スプーンを曲げれた女の子

    2007年にメキシコの日本人宿でほんの少しですけど、同じ時期に滞在した者です。
    名前を挙げても分からないかもしれないから💦スプーンを曲げれた女の子にしときます笑
    ふと今、昔のメールを読み返して、河村さんならきって今何かしてるんじゃないかって思ってここに辿り着きました。あの頃が懐かしく、そしてあの頃の経験が今をつくってるんだなと改めて思うようなここの文章でした。
    山口県にいつかヨガスクールをたてたら、行ける距離です!夢叶えてくださいね!

    返信

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